ブライダル研究グループBEC結の会 主催「令和からの新しい挑戦 『大切にしたい日本の結婚式の本質と未来』」開催
[ 2019/12/19 ]
12月18日(水)に、セミナー&懇親会
「令和からの新しい挑戦 『大切にしたい日本の結婚式の本質と未来』」がホテル雅叙園東京で行なわれ、約170名が参加しました。
(主催:ブライダル研究グループBEC結の会/共催:公益社団法人日本ブライダル文化振興協会)
昭和・平成の時代から日本のブライダル業界を牽引してきたブライダル業界の伝説ともいえる3名をメインに迎えたこのセミナー。
時代の変化とともに多様化する顧客ニーズを先読みし、付加価値を創造してきた3名の講演や業界全体の動向をとらえている
リクルートブライダル総研 所長の落合氏、ゼクシィ編集長森氏の講演から、日本の結婚式の未来を考えるきっかけとなる一日となりました。
第1章
「昭和・平成の時代のウエディングプレイバック」
リクルートブライダル総研 所長 落合 歩氏
日本の結婚式の歴史をひも解いた上で、リクルートブライダル総研のデータを基にした現代の新郎新婦の動向を学べた第1章。
情報提供者側が有利だったこれまでの状況は一変し、カスタマー同士のやりとりも活発になっている今。
情報が豊富なうえ多様性の時代でもあり、「みんなが好きなもの」が減少。個人が納得するかどうかがキーとなるため、
「価値」を明確に打ち出しブランディングを行なわないと、価格が安くても売れない時代になっているとのことでした。
第2章
「伝説の三銃士講演」
元白雲閣代表
(有)ホリエ 代表取締役社長
堀江 庸雄氏
新潟縣護国神社 宮司
迎賓館TOKIWA 館長
齋藤 伸雄氏
(株)ブライダルプロデュース 名誉会長
今野 秀尊氏
3名の講演に共通していたのは挙式・披露宴における「演出」の役割とその重要度。
「日本の披露宴は演出次第」と語る堀江氏は、宴会場は舞台、主役は列席者、サービススタッフは脇役であるとし、
披露宴を演劇ととらえ、細部にこだわり作り上げてきたとのこと。
宮司でありながら迎賓館TOKIWAの館長も務め、自ら新規接客に出ることもあるという齋藤氏は、演出の4大要素を
「音楽、ライティング、美術、タイミング」であるとし、ライティングひとつを取ってもドレスの色が最も映える色をセレクト。
披露宴とは人生最大の盛儀であり、「モノ×ヒト=コト(物語)」物語を構成しなければ、全組同じ披露宴になってしまうと語っていました。
現在婚礼に特化したレーベル「AGOLA」のエグゼクティブ・プロデューサーでもある今野氏は、
人前式の可能性について言及。2018年以降比率がアップしている人前式の可能性を、約50年前に行なわれた挙式音源を披露しながら説いていました。
それぞれに共通していたのは、昭和・平成・令和と時を経ても、シンプルに挙式・披露宴のクオリティーを追求し続けるべきという
「本質は変わらない」ということでした。
第3章
「未来の結婚式」
『令和からの新しい日本の結婚式』
ゼクシィ編集長 森 奈織子氏
リクルートブライダル総研による、2013年のトレンド調査結果と比較すると
「結婚適齢期という概念は古い」「結婚は披露するものではない」といった価値観が広がりつつあるそう。
結婚式は今後「これまでの人生、誓いがつながり、新たなコミュニティ形成の記しとなる結び目ができる」ものであるとし、
2020年度のトレンドは「むすびめ婚」とのこと。
キーワードは、「肯定」「応援」「基盤」。
「肯定」
ふたりの歴史を詳細に記すように思い出の場所での撮影、親の子育て卒業セレモニーなど
「応援」
大切な人を司式者にした人前式など
「基盤」
両家をつなぐ。父親同士のファーストバイトや家族と共に行なう別撮りなど
金額以上の「価値」を提供することがあらためて大切であるということでした。
ほかにも「伝説の三銃士 & 森 奈織子氏・落合所長・(株)リクシィ代表取締役社長 安藤 正樹氏 対談」という豪華コンテンツに加え
登壇者も参加の懇親会も開催。
令和元年であり、2020年を目前に控えたこのタイミングにふさわしい、温故知新を体現したセミナーでした。